79年1月5日発売の能瀬慶子のデビュー曲。
能瀬慶子は、第3回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを獲得して、15歳でデビュー(ちなみに、第1回のグランプリは榊原郁恵)
しかし、取り立てて可愛い訳でも、歌が上手い訳でもない。どこにでも居そうな普通の垢抜けていない女の子。何故グランプリを取れたのか不思議で仕方がない(笑)。
これに対し、この曲を担当した作詞作曲陣が超豪華!!
作詞は、かぐや姫の「神田川」「赤ちょうちん」「妹」、キャンディーズの「やさしい悪魔」「暑中お見舞い申し上げます」「アン・ドゥ・トロワ」、中村雅俊の「いつか街で会ったなら」等のヒット曲を手掛けた有名作詞家喜多條忠(まこと)。
作曲は、「風を感じて」「悲しみは雪のように」「J.BOY」等のヒット曲で知られるシンガーソングライターの浜田省吾(ハマショー)
爽やかなメロディーとシンプルで口ずさみ易い歌詞、良く出来上がったアレンジ等、アイドル歌手のデビュー曲としてはなかなか高レベル!!
作詞:喜多條忠
作曲:浜田省吾
編曲:船山基紀
「土曜日の闇の中 光の帯をひいて
あなたの住む街まで アテンション・プリーズ
ひきかえすことなんか私もう できません
あなたの胸にまっすぐ アテンション・プリーズ
キラキラゆれる 街あかり あなたの待つエアポート
急いで急いで翼よ
I'm flying, flying to you 体ごと 心ごと
I'm flying, flying to you あなたにあずけます
オリオン星のいわれ 話してあげたくて
あなたの住む街まで アテンション・プリーズ
涙こらえたくても なぜかもう止まらない
あなたの胸にまっすぐ アテンション・プリーズ
やさしいほほえみ下さい タラップ 降りるのも
フラフラ フラフラ もどかしく
※I'm flying, flying to you 体ごと 心ごと
I'm flying, flying to you 私をうけとめて※
(※くり返し)
どうか私をうけとめて」
「土曜日の闇の中 光の帯をひいて あなたの住む街まで アテンション・プリーズ」
この曲自体は発売当時から良く知っていたが、作曲がハマショーと知ったのはつい最近。言われてみると、この辺りのメロディーはハマショーらしい。
この歌詞を聴くと、喜多條忠が作詞したキャンディーズの「暑中お見舞い申し上げます」の「なぜか パラソルにつかまりあなたの 街まで飛べそうです」の部分を想起させる。
「キラキラゆれる 街あかり あなたの待つエアポート 急いで急いで翼よ」
旅先の異国の空港へ深夜着陸する間際は、こんな感じか…
「I'm flying, flying to you 体ごと 心ごと I'm flying, flying to you あなたにあずけます」
サビの部分の歌詞はシンプルで分かり易く、口ずさみたくなる。また、流れるようなアレンジで浮遊感が良く演出されている。
この「アテンションプリーズ」はオリコン最高62位に留まったが、豪華な楽曲提供陣からしてもっと上位を狙えた気がする。だが、能瀬慶子は、あまり歌が上手くない上に、歌詞の棒読みのような歌い方(笑)…能瀬慶子にとって、楽曲が良すぎて操縦困難な曲だったか??(笑)
能瀬慶子は、「アテンションプリーズ」を含めて、「裸足でヤング ラブ 」「He Is コットン100%」「美少女時代 」の4曲しかシングルをリリースしておらず、アイドル歌手としての活動期間は1年にも満たない。だが、自分にとっては、何故か今も強く印象に残っている、記憶に残るアイドル。
なお、デビューから約10年後の能瀬慶子の動画を見てビックリ!!
これが能瀬慶子か?と思うほど、美人に変貌していた(笑)
デビュー当時がこれ ↓
約10年後がこれ ↓